導入
「たった1日で世界中の株価が大暴落した日がある」こう聞くと、まるで映画のような話に聞こえますが、実際に1987年10月19日に起きた「ブラックマンデー」は、まさにそんな出来事でした。
この日、アメリカのダウ平均株価はたった1日で22.6%も下落。これは史上最大の下げ幅であり、世界中をパニックに陥れました。
ブラックマンデーって何が起きたの?
たった1日で株価が大暴落
1987年10月19日(月)、アメリカのニューヨーク証券取引所では、ダウ平均株価がたった1日で22.6%も下落しました。
例えば、もしあなたが100万円分の株を持っていたとしたら、その日だけで薬22万円分も損をしたことになります。
この衝撃的な出来事は「ブラックマンデー」と呼ばれ、世界中の株式市場に大きな混乱をもたらしました。
なぜブラックマンデーは起きたの?
ブラックマンデーが起きた主な原因は3つあります
➀米国の「双子の赤字」
当時、アメリカは、経常収支と財政収支の両方が赤字となっている「双子の赤字」に直面していました。
・経常赤字:輸入が出を上回り、海外への支払いが増加
・財政赤字:政府の歳出が歳入を上回り、赤字国債の発行が増加
この状態では、海外からの資金流入に依存せざる負えません。しかし、赤字拡大による財政への不安やドル安への懸念が強まり、投資家心理が悪化しました
➁プログラム売買の暴走
当時はコンピューターによる自動売買(プログラム売買)が普及し始めた時期でした。
株価が下がり始めると、コンピューターが「さらに売れ!」と自動で売り注文を出し続けたため、株価が一気に暴落しました。
➂世界的な連鎖反応
アメリカの株価が暴落したことで、ほかの国々もパニックに陥り、世界中で株価が次々と下落しました。
ブラックマンデーの影響
ブラックマンデーの影響は、世界中の経済に大きなダメージを与えました。
・投資家たちの大損失
多くの投資家が、たった一日で数百万円~数千万円の損失を出しました。
・金融機関の混乱
金融機関も大混乱。今まで順調だった経済が一気に冷え込むきっかけになりました。
・しかし、意外にも早く回復
意外なことに、ブラックマンデーのあと数か月で株価は回復。
結果的に、長期的な経済危機にはつながりませんでした。
ブラックマンデーから学んだこと
ブラックマンデーをきっかけに、世界中の証券取引場ではいくつかの対策が取られるようになりました。
・サーキットブレーカー制度の導入
もし株価が急激に下落した場合、一時的に取引を止める「サーキットブレーカー制度」が導入されました。
これによって、パニックによる暴落を防ぐ仕組みができたのです。
・自動販売のルール化
プログラムによる自動販売が暴走しないよう、売買ルールの強化も行われました。
まとめ
改めて、ブラックマンデーを簡単にまとめると…
1987年10月19日(月)にアメリカの株価が22.6%も下落し、世界中の株式市場に大混乱を引き起こした出来事。
このブラックマンデーの経験から、株価急落を防ぐ仕組みや金融危機への対応策が生まれた。
以上、ブラックマンデーの説明でした。参考になったら幸いです。